・相続は、死亡によって開始する。(民882)
・相続人は、相続開始の時から、被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継する。
ただし、被相続人の一身に専属したものは、この限りでない。(民896)
・相続財産よりも、相続する債務(借金)が多ければ、相続人は相続を放棄することになるでしょう。相続の放棄をしようとする者は、相続の開始を知った時から3か月以内に家庭裁判所に申述しなければならない。(民915、938)
・相続人の確定
被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本から確認します。
認知した子、縁組をした養子が存在するかもしれません。
・遺言書の存在の確認
遺言書が存在すれば、原則、遺言書の内容に沿って相続されることになります。
遺留分の問題が発生する可能性があります。
自筆証書遺言の場合、家庭裁判所による検認手続きが必要となります。
公正証書遺言の場合は、検認手続きは不要です。
・遺産分割協議
遺言書がない場合、相続人が協議して、被相続人の財産を分割してその帰属先を決定することになります。遺言書が存在しても、各相続人がその財産を持ち寄って、遺言書の内容と異なる結果となる協議をすることは可能です。
相続人全員で協議する必要があり、一人でも相続人の欠けた遺産分割協議は無効です。
未成年、成年被後見人が相続人の中に存在する場合は、その人に代わって分割協議をする特別代理人を家庭裁判所に申し立てて選任してもらう必要があります。
当事務所では分割協議書作成のお手伝いをいたします。
・法定相続分(民900)(遺言書が無い場合)
相続人が子及び配偶者であるとき~子の相続分及び配偶者の相続分は、各2分の1
相続人が直系尊属及び配偶者であるとき~直系尊属の相続分は3分の1、配偶者の相続分は3分の2
相続人が兄弟姉妹及び配偶者であるとき~兄弟姉妹の相続分は4分の1、配偶者の相続分は4分の3
・遺留分(民1042)
兄弟姉妹以外の相続人は、遺留分として
直系尊属のみが相続人である場合~被相続人の財産の3分の1
上記以外の場合~被相続人の財産の2分の1
・遺留分侵害額の請求(民1046)
遺留分権利者及びその承継人は、他の相続人に対して、遺留分侵害額に相当する金銭の支払いを請求することができる。この権利は、相続の開始及び遺留分を侵害する贈与又は遺贈があったことを知った時から1年間行使しないときは、時効によって消滅する。相続開始の時から10年を経過したときも同じ。(民1048)
・相続登記に必要な書類